生活#13

僕はお金に対する頓着が余りない。

昔は割と倹約家だった様に思う。
趣味も大してなく実家に住み学生の頃はバイトに明け暮れ殆ど遊ぶ事も無かった。
社会人になっても仕事が終わればまっすぐ家に帰る人間だった。
なので、ある時までは車くらい何時でも買えるぞって金は持っていた。
 
それが何時の頃か・・・といっても2003年なのは明白なのだけど切っ掛けがあり遠征と風俗という悪魔的な趣味を覚えてしまった。
それからは自分の収入支出を全く気にする事の無い、酷いレベルの散財生活が幕を開けた。
といっても元は倹約家、散財しても大して懐は痛まなかったので数年間は生活できていた。
後に残るモノなど殆ど何も無い散財は繰り返されたが、2007年のある出来事を切っ掛けに一気に幕を閉じる事になる。
記録には残して無いが、恐らくあの年は年間で500~600は散財してたのではないか。
 
あくる2008年にとうとう気付くのである。
あれ?お金が無いぞ。
今まで無くならないものだと思っていたお金が、全く残ってないのである。
長期出張中に3桁円しか残ってない通帳を突然突き付けられ、僕は現実に帰ってきた。
 
あの時は猛烈に焦った。
とはいえ借金する事も無く、なんやかんや乗り切る事はできたのだけれど、そこからやっとお金に対する意識が生まれた。
自分は幾ら貰って、今大体毎月これくらい使ってたんだな、と。
20代後半にしてである。
そりゃお金も無くなるわ。
 
さて、ここからどうなったのかといいますと元の倹約家に戻るはずもなく、かといって無鉄砲な散財を繰り返す訳でもない中途半端な雑魚モンスターが生まれていた。
小金が溜まれば散財し、お金が無ければ節約する。
貯金はしない。
数年に一回ビッグインパクトが発生するのだが、去年はとうとう勢いでマンションまで買ってしまった。
これ以上の買い物も人生で訪れる事は無いと思うのでここらで収まって欲しいなと他人事の様に思う。
 
何でこんな話を書いたのか。
それは住宅ローン控除が入ってくるのに合わせて始まったamazonセールで突発的に数万円分の買い物をしてしまっている自分に気付いたからだ。
散財癖は今後も治りそうにない。
唯一変わったのは、内容が基本的に後に残るモノになった事くらいかな。
そういえば、マンション買ったのも物が増えてアパートが手狭になったからだった気もしてきた。
って事はこの家のスペースが埋まるまでこの癖は治らないって事なのか?
恐ろしい話だな・・・。